Tweiiter of Hocuspocus_Mage The Starry Abode

萌え文化の侵略

今週の週刊アスキーを読んだら、萌え経済アナリスト森永卓郎大先生のインタヴューが載っていた。森永先生によれば、「欧米人の最大の欠陥は”カワイイ”がわからないこと。キュートやプリティーじゃない、カワイイが。特にオジサン世代にはぜんぜん理解されないんです。」との事。
しかしながら、ジャパニーズアニメや漫画と言った日本では低級と馬鹿にされているメディアのお陰で日本的な”カワイイ”や”萌え”といった感覚は確実に世界中に広まっている。
魔術界においても3/16の日記でコッソリ紹介したTaylor Ellwood氏*1の『Pop Culture Magick』*2のように日本的な萌え文化を積極的に取り入れようとする試みもある*3
日本の所謂メインカルチャーの中で、我が国の伝統的なものに由来するもの以外で高く評価されているものは殆ど無い。その一方で、世界の(歪んだ)グローバル化が進む中で、日本的な萌えは全く新しい感覚として世界中に浸透つつある。第2次世界大戦で敗れた日本が違う形で世界を侵略しつつあるのだ。
私は『現代社会において魔術は西洋の文化の吹きだまりであり新しい文化の混沌たる母胎』であると考えているが、恐らく萌えもこの母胎における重要な要素の一つになるだろう。一方、日本のオタク文化は漫画やフィギュアからテクノロジや格闘技まで幅広い裾野を持っているが、これらの要素も、影響度の違いはあれど、幾分かは萌え文化と共にこの吹きだまりに流れ込むであろう。
日本で魔術を行う者が今、世界の魔術師達に積極的に貢献できる事があるとすれば、この文化的流れを通して魔術に、そして西洋の文化に今まで無かった日本的な感覚と知識を送り込む事であると私は思う。日本の魔術師達が萌えを武器に世界の魔術師をリードする事のできるチャンスが今なのではなかろうか。
でもそういう事を言う人が少ないのは、やっぱり人材不足だからであろうか?

*1:http://taylorellwood.chaosmagic.com/

*2:http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/1904853072/

*3:ポケモンはともかくとして、フルバとかになると私もついて行けません(笑)