タロット・カードは心を映す鏡

正直な話、占術はあまり得意じゃないし熱中する程好きな訳でも無い。リアル厨房の一時期にタロット占いにハマった事があるが今はもっぱらカードの絵を眺めて楽しむ事が殆どだ。
個人的な印象ではタロット占いが大幅に外れた事は無い。しかしタロットが無くても同様の予想に達していたんじゃないか、という気もする。特にそれを強く感じたのは、切羽詰まった時にタロット占いをやって結果として頭を冷やす事になった場合であり、今まで何回も経験した事がある。展開されたカードと己の願望、および周囲の状況を結びつけようと考える時、どうしても自分の願望と自分と周囲の状況の乖離を意識せざるを得ないのだ。
タロット・カードを眺める時、『そこ』に映るのは自分の願いを思うがままに叶えてくれる精霊などではない。まず見えるのは、むき出しになった自分の願望であり、自らが感じている周囲の人達の表情なのだ。しかし、それを無視した占いなど本来は成立し得ないものなのだと私は思う。